決して大企業ではない。プロスポーツとしても成長期。
人生を振り返ってみても、圧倒的な成績を残しながらその注目度はプロ野球やJリーグに比べて高くなかった。
そんな中で、いまもっとも注目を集めるチームがプロバスケットボールリーグ・レバンガ北海道だ。
その社長である折茂武彦は、バスケットボール界では知らない人はいない「レジェンド」と言われる。選手として今年の5月――49歳までトップで活躍し、そのうち後半の10年ちかくをチーム社長として過ごした。
果たして彼の辿ってきた道は波乱万丈に満ちていた。
とくに、北海道の移籍して以降は、チーム消滅、給料未払いといった現実にぶち当たり、北海道への思いを持って自らチームを立ち上げた。そこから始まった、経営者としての苦悩。借金は2億4000万円に膨れ上がり、債務超過にも陥った。
ストレスは折茂の眠りを妨げ、体をむしばむーー。しかし、いまレバンガ北海道は4期連続の黒字化。コロナ禍にあって過去最多のスポンサーも獲得した。なにより観客動員はつねにリーグトップクラスである。
壮絶な過去と、人生論。苦しいときにどう耐えるか。誰に頼るか。どう生きるか。人生の、仕事の、中小企業のバイブルとなる渾身の一冊。