森保監督が「コアメンバーはある程度固まっている」と発言したことで、日本代表の2026年ワールドカップに向けた戦略に注目が集まっている。ミムラユウスケ氏は、過去の世界王者が揃って次大会でグループリーグ敗退した事実や、予選首位通過国が本大会で苦戦してきた歴史的パターンを根拠に、コアメンバーの早期固定化が持つリスクを鋭く指摘。成功体験が監督の判断を曇らせるという人間的メカニズムにまで踏み込んだ。

【テーマ】
ミムラユウスケ「森保ジャパンW杯観戦術」
【動画13】指揮官の言葉で振り返る「森保ジャパン8years」(3)

【INDEX】
・過去のW杯優勝国でも苦しんでいる
・チームのピークは2年持たない
・欧州予選首位通過国に見る、W杯グループリーグ敗退率の高さ
動画時間(9分16分)

「コアが早く決まりすぎると結果が残らない」

――森保監督が「コアメンバーはある程度固まっている」と発言したことが話題になっています。これをどう受け止めていますか?

ミムラユウスケ: 7年もやっていればそうなるという気持ちは分かるんですよ。ワールドカップ本大会は何人の新しい選手が入るかという考え方もあるし、絶対に外せないコアなメンバーから決めていくというアプローチ自体は理解できます。でも、僕はそれがいいかどうかはまた別の問題だと思っていて。チームのコアが早く決まりすぎると、結果が残らないというのは、日本代表もそうだし、海外でも繰り返し見られてきた現象なんです。

――具体的にどういうことでしょうか?

ミムラユウスケ: 一番分かりやすい例が、2002年から2014年のワールドカップで起きたことです。4大会連続で、その大会のチャンピオンが次の大会でグループリーグ敗退しているんです。98年フランス大会の王者フランスは2002年のグループリーグで敗退。2002年の王者ブラジルは……という話ではなく、整理するとこうです。98年の王者フランスが2002年に脱落、2006年の王者イタリアが2010年に脱落、2010年の王者スペインが2014年に脱落、2014年の王者ドイツが2018年に脱落。この4大会連続の事実は、やはり見逃せない。

 

世界王者でさえ「ピークは2年も持たない」

――しかも、その直前の大会でも結果を出していたチームが多いですよね。

ミムラユウスケ: そうなんです。おもしろいのは、フランス、スペイン、ドイツは、ワールドカップの2年前のユーロでも好成績を残しているんですよ。フランスは2002年の2年前の2000年ユーロで優勝している。スペインも2014年の2年前、2012年のユーロで優勝している。ドイツも2014年に優勝したあと、2年後の2016年ユーロでフランスと準決勝を戦って、前半途中まで圧倒していたのに逆転されてしまった。あのとき、ゲーリー・リネカーが「サッカーは最後は結局ドイツが勝つようにできている」という自身の有名な名言をもじって、「それが変わった」とつぶやいたのが話題になりましたよね。

――ユーロで強かったチームも、次のワールドカップでは苦しんだ。

ミムラユウスケ: そうです。ピークが2年も持たないんですよ、極端な話。それだけチームのピークを長く維持するのは難しいということです。...